「失敗したらどうしよう・」
「挑戦したいことはあるのだけれど不安で・・」
そのような不安があって前になかなか進めない心配性の人はいらっしゃいませんか?
そもそもどうして「不安」や「恐怖心」が湧いてくるのかというと、生命を守るための自己防衛力がはたらくからです。
未来は不確定なものであり、さまざまなリスクがあるためそれを回避するために負の感情が起きるのです。
ですから、不安や恐怖心が湧いてくることは決して悪いことではなく、むしろ堅実に人生を歩んでいくために必要なことだと思います。
人間として生命を維持するために慎重に石橋をたたきながら渡ることは、とても重要なことなのです。
ただ、事あるごとに極度の不安にかられすぎると、何も新しいことに挑戦できなくなり、人生を展開するチャンスを逃してしまいかねません。
では、心配性の人はどのように考えれば極度の不安から逃れることができるのでしょうか?
それは、「起こりうる最悪の事態を想定してみること」だと思います。
例えば、来月、会社のプレゼンのために人前 でスピーチをしなければならなくなったとします。
そんなとき、心配性の人はいろいろな不安を抱くことでしょう。 それを思いつく限り、紙に書きだしてみるのです。例えば次のように
・「当日、時間に遅刻したら大変なことになるな・・」
・「声が小さいから皆に話が聞こえるか不安・・」
・「緊張して話す内容を忘れてしまったらどうしよう・・」
・「話が面白くなくて話に耳を傾けてくれなかったらどうしよう・・」
・「質問された時うまく答えられる自信がない・・」
次に、その挙げた項目をもし他人から相談された時、自分ならどう回答するかを各項目に対して書き込んでみましょ う。
・「当日、時間に遅刻したら大変なことになるな・・」
→目覚まし時計を3つくらい鳴らしておけば大丈夫だよ。仮に遅刻をしても他にもプレゼンできる人はいるから会社 として致命傷にはならないはず
・「声が小さいから皆に話が聞こえるか不安・・」
→声がしっかり出るかカラオケボックスかどこかで発声練習をしておいたらどうかな?練習をしたら意識しなくても 声は自然と出るものだよ
・「緊張して話す内容を忘れてしまったらどうしよう・・」
→念のため、話す内容の原稿を書いておいたらどうかな?話す内容を忘れたら原稿を朗読すればよいと思う。
・「話が面白くなくて話に耳を傾けてくれなかったらどうしよう・・」
→プレゼンの目的は、笑いをとることでなく、企画の内容を伝えること。だから、持ち前の真面目なスタイルできっ ちりと話せばそれで良いと思う。
・「質問された時うまく答えられる自信がない・・」
→企画の内容を再度読んで想定される質問事項とその回答を用意しておけばいいと思う。もし分からない質問であれ ば、調べて後日お伝えします みたいなのでいいのではないか?
いかがでしょうか?
今不安に思っていることを書き出し、その対策を考えることだけで、随分、気持ちが楽になるのではないでしょうか?
なお、そもそも考えていただきたいのですが、今まで不安に思っていたことの何パーセントが的中したでしょうか?
おそらくそのほとんどは「取りこし苦労」で終っていたのではないでしょうか。不安に思うことの多くは妄想に過ぎず、実際に起きるようなことは95%くらいは起きないのが現実だと思います。
その点をふまえると、過去の体験をいくつか思いだしてみるのも効果があると思います。
「ああ、あのときはいろいろ不安で寝れなかったけど、やってみたら何のことなかったな。」みたいな事例をです。
すると、自然と自信が生まれてきていつしか不安がすっと消え去っていくと思います。