初心に帰ることと反省をしてもしすぎないことの重要性について

人間は何かと忘れっぽい生き物です。特につい忘れてしまいがちなのが、既に持ち合わせているものごとに対する「感謝の気持ち」です。少し人生が軌道に乗ってくると、人は上を見て現状を当たり前だと考えるようになりがちになります。

そしてうまくいかなかった時期のことを忘れ、もっとうまくいっている人と自分を比較して「自分は何をしてもダメだ」「私はなんて不遇な人間なんだろう」などと考えてしまいます。

例えばケガをして入院したとしたら、そのときは健康のありがたさに感謝できるかもしれません。しかしいざケガが治癒して自宅に帰ると、入院時の気持ちはケロッと忘れてしまうわけです。「健康であること?そんなこと当たり前だよ」としか感じなくなり、再び不平不満を感じる毎日を送ってしまうのです。

「欠けているもの」を欲しいと思ってそれを埋めようとばかりしていては、それを手に入れたとき一時的に欲求は満たされても、また他から不足しているところを探して枯渇感を感じてしまうのです。そしてまた、その欠けているものを埋めなければ自分は幸せになれないと考えてしまう・・。

そのループでは、どこまでいっても心が満たされないと思います。

欠けているものを埋める努力をすること自体は自身を向上させるために大切なことではあります。しかしその一方で、初心に帰り、既に持ち合わせているものに対し感謝の気持ちを持つことも重要なのではないかと思うのです。

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日本人が足りないものに目を向けがちな原因とは

「欠けているもの」を埋める努力ばかりしていても、心はどこまでいっても満たされることはありません。それは、どれだけ富を得ようが社会的地位を築こうが同じだと思います。

そもそも日本人がどうして「不足しているもの」に目がいきやすいのかというと、その原因は日本人ならではの文化や教育と大きなかかわりがあると思います。

とりわけ教育分野においては初等教育の段階から、私たちは正確で完璧であることが求められます。失敗やミスをすることは悪いことだと教わり、模範解答と違った解答を導きだすと反省することを強いられます。

もちろんそれは子供が社会のルールを身に着けるための躾としてある程度は必要なことです。しかし、その観点のみでの指導では子供は他人からの評価を気にして自ずと「自分の足りないところ」を意識するようになります。そして「足りないもの」を埋めなければ自分には価値がないというふうに思い込んで大人に成長してしまうのです。

一方、南米の方々を中心に、海外出身者には陽気な人が多いです。例えば、誰かが遅刻をしてきても本人も周囲もあっけらかんとしていたりします。それはある意味、適当すぎるとマイナスに評されるかもしれませんが、何かあったときも陽気で笑顔に過ごしているという面において大いに学ぶべきことがあると思います。

それは、「既に持ち合わせているもの」に目を向けそのありがたみに感謝することが日々の習慣として確立されているからではないでしょうか。

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反省を促されるというと、殊に、厳しすぎる親の下で育った人はいろいろな意味で大変だと思います。少しでも親の課したルールから外れると激しく叱られてしまうからです。すると、「~してはいけない」、「~すべきだ」といったルールが人一倍多く植え付けられてしまうことになるのです。

至らない点があればしっかり反省をして指摘されたところを補う姿勢は日本人ならではの素晴らしい一面だと思います。それによって日本では水準の高いサービス産業や精密な医学・機械産業が機能しているのだとは思います。

ただ問題は「反省しても反省しすぎてはならない」ということを教えてくれる機会がなかなかないことです。

失敗して反省をしたら次に生かす糧とする。それが反省することの本来の意味だと思います。しかし、日本では一度失敗したり他人と違うことをしたりしたら、周囲の人間から白い目で見られ、延々と責められた挙句どこまでも反省を促されます。

他人から叱られ反省してばかりいると、叱られまいと自ずと他人の目を気にするようになります。そして自分自身のことを好きになれない人が多くなる・・。

ミスをして他者から叱られるたびに必要以上に反省しすぎることを繰り返す。すると人は、他人の期待に応えるためにしか行動できなくなり、いつしか自分自身が空洞のようになってしまいます。

例えば、パソコンはいろいろウイルスソフトを入れたら重たくなって動かなくなってしまいます。それに似た状況が人間でも起きてしまうのです。社会に適応するために自分自身に課したルールが多すぎると脳が処理できなくなるのです。

真面目で几帳面な人が脳が、うつ病になったり、無気力になったりしがちなのはそういうことと関係していると思います。

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